二十億光年の孤独/谷川俊太郎
人類は小さな球の上で
眠り起きそして働き
ときどき火星に仲間を欲しがったりする
火星人は小さな球の上で
何をしてるか 僕は知らない
(或いはネリリし キルルし ハララしているか)
それはまったくたしかなことだ
万有引力とは
ひき合う孤独の力である
宇宙はひずんでいる
それ故みんなはもとめ合う
宇宙はどんどん膨らんでゆく
それ故みんなは不安である
二十億光年の孤独に
僕は思わずくしゃみをした
NHK「Q-私の思考探求」をたまたま見た。
その日は光浦靖子さんと精神科医の方のディスカッションでテーマは「恋愛って何?」。
先生は恋愛は、この上の谷川さんの詩にある「万有引力」ではないか?という。
宇宙は日々大きく膨らんでゆく、それが不安で、人々は孤独を抱えている。
それに気付いた時、人は誰かを求めてしまう。
ひき合う孤独の力、引力で、惹かれあう人に出会うとか、出会わないとか。
ちょっと難しいけど、何となくぴんとくる。
引き合う力ってあるんだなぁ。ロマンティックだよね。
淋しさでない、孤独を見つめれば見つめるほど出会いは起こりやすくなるらしい。
孤独を紛らわすのでなく、見つめる。
そうすると、どうしようもなく誰かを求める自分に気づいてしまう。
恋愛の意義とは、激しく全体的な経験で、深い次元で人とつながれる。
そして、自分への愛でもある。自分のことを無条件に好きになれる。
役に立つから、恋愛するんじゃない。恥をかきたくないけど、してしまう、愚かさの体験。
片思いも、付き合うのも、別れるのもすべて、経験。
どう思われようと気にしないのが一番。
と、いうことでした。
完全に経験不足だけれど、きっと万有引力はすべての人に起こってる。
説明できない引力で、惹かれてしまってる。
それを気付かないふりをしたり、まぎらわしたりはできる。
引力、見えない力がどっかで起こってるんだね。
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